利益率とは?売上高総利益率・営業利益率の計算式を簿記1級保有者が解説

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「利益率って粗利率のこと?」「営業利益率とはどう違うの?」——そんな方へ。

利益率とは、売上高に対して利益がどれくらいの割合かを示す指標 のこと。簿記1級保有者の私が、4つの利益率の計算式・具体例・目安の見方・ROEやROAとの違いまで、数字を使ってわかりやすく解説します。会社が「効率よく稼げているか」を見抜くカギになります。

この記事の結論
  • 利益率=利益 ÷ 売上高(%)。売上に対する利益の割合
  • 使う利益で4種類:粗利率・営業利益率・経常利益率・当期純利益率
  • 高いほど効率よく稼げているが、業種によって水準が大きく違う
  • ROE・ROA は「資本・資産に対する割合」で、利益率(売上に対する割合)とは別物
利益率の図。売上高100%に対し、売上総利益は粗利率40%、営業利益は営業利益率15%、当期純利益は純利益率8%。下にいくほど費用を引くので利益率は小さくなる(粗利率>営業利益率>純利益率)
目次

利益率とは?(売上に対する利益の割合)

利益率とは、売上高のうち、どれくらいが利益として残るかを示す割合です。計算式はとてもシンプルです。

利益率(%)= 利益 ÷ 売上高 × 100

たとえば売上高1,000万円で利益が100万円なら、利益率は10%。同じ売上でも、利益率が高いほど効率よく稼げている ことになります。ポイントは、「利益」にどの利益を使うかで、利益率の種類が変わることです。

4つの利益率

損益計算書(PL)には5つの利益が出てきますが、そのうち代表的な4つを売上高で割ったものが、次の4つの利益率です。

利益率の種類計算式何がわかる?
売上高総利益率(粗利率)売上総利益 ÷ 売上高商品・サービスそのものの付加価値の高さ
売上高営業利益率営業利益 ÷ 売上高本業でどれだけ効率よく稼げているか
売上高経常利益率経常利益 ÷ 売上高本業+財務活動を含めた通常の稼ぐ力
売上高当期純利益率当期純利益 ÷ 売上高最終的に手元に残る利益の割合
利益率は「どの利益を使うか」で4種類(すべて売上高で割る)

まず見るべきは 売上高総利益率(粗利率)売上高営業利益率 の2つです。粗利率は「商品そのものの魅力・付加価値」、営業利益率は「本業全体の効率」を表します。この2つで、会社の稼ぐ力の大枠がつかめます。

【具体例】利益率を計算してみる

簡単な数字で、実際に利益率を計算してみましょう。

項目金額利益率
売上高1,000万円
売上総利益400万円粗利率 40%
営業利益150万円営業利益率 15%
当期純利益80万円純利益率 8%
同じ売上でも、下にいくほど利益率は小さくなる
STEP

粗利率を計算する

売上総利益400万円 ÷ 売上高1,000万円 = 40%。売上の40%が、原価を引いたあとの粗利として残っています。

STEP

営業利益率を計算する

営業利益150万円 ÷ 売上高1,000万円 = 15%。人件費や広告費などを引いた本業のもうけが、売上の15%です。

STEP

純利益率を計算する

当期純利益80万円 ÷ 売上高1,000万円 = 8%。税金なども引いた最終的な手残りが、売上の8%だと分かります。

ぶんぶん

上から下へいくほど、いろんな費用を引いていくから利益率は小さくなるよ。粗利率>営業利益率>純利益率、の順になるのがふつう。

利益率の見方・目安

利益率は、単体の数字より「比べて」使うのが基本です。

  • 同業他社と比べる:同じ業種の平均より高いか低いか
  • 過去の自社と比べる:年々良くなっているか、悪化していないか
  • 業種で水準が全然違う(例:小売は粗利率が低め、ソフトウェアは高め)

だから「利益率◯%なら良い」と一律には言えません。大事なのは、業種の中での位置と、時系列での変化 です。営業利益率が年々下がっていれば、価格競争やコスト増などの原因を疑うサインになります。

ROE・ROAとの違い

利益率とよく混同されるのが、ROE(自己資本利益率)やROA(総資産利益率)です。違いは「何で割るか」です。

  • 利益率:利益 ÷ 売上高(売上に対する割合=マージン)
  • ROE:当期純利益 ÷ 自己資本(株主の資本に対するリターン)
  • ROA:利益 ÷ 総資産(会社全体の資産に対するリターン)

利益率は「売上に対して」、ROE・ROAは「元手(資本・資産)に対して」どれだけ稼いだかを見ます。実はこの2つはつながっていて、ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × 財務レバレッジ と分解できます(デュポン分解)。つまり利益率は、ROEを構成する部品の1つなのです。

よくある質問(FAQ)

粗利率と営業利益率、どちらを重視すべきですか?

両方見るのが基本ですが、まず粗利率で「商品そのものの付加価値」を、次に営業利益率で「本業全体の効率」を確認します。粗利率が高いのに営業利益率が低ければ、販売費や人件費などのコストがかかりすぎている可能性があります。

利益率は高ければ高いほど良いのですか?

基本的には高いほど効率的ですが、業種によって適正水準が大きく異なります。また、極端に高い場合は一時的な特殊要因(資産売却益など)が混じっていることもあるため、中身の確認が必要です。時系列や同業比較で見るのが安全です。

利益率とROEはどう使い分けますか?

利益率は『売上に対してどれだけ稼いだか』、ROEは『株主の元手に対してどれだけ稼いだか』を見ます。売上ベースの効率を見たいなら利益率、投資家目線で資本効率を見たいならROEです。ROEはデュポン分解で利益率を含みます。

経常利益率はなぜ重要なのですか?

経常利益は、本業のもうけ(営業利益)に、受取利息や支払利息などの財務活動を加えた、通常の実力を示す利益だからです。借入が多い会社では、営業利益率が高くても経常利益率が下がることがあります。

利益率を上げるにはどうすればいいですか?

大きく分けて、①値上げや高付加価値化で売上総利益を増やす、②原価を下げる、③販管費などの固定費を見直す、の3つです。ただし無理な値上げは売上減を招くこともあるため、バランスが重要です。

まとめ:利益率は「売上に対する効率」を見る指標

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 利益率=利益 ÷ 売上高(%)。売上に対する利益の割合
  • 粗利率・営業利益率・経常利益率・当期純利益率の4種類
  • 上から下へいくほど、費用を引いて利益率は小さくなる
  • 業種の中での位置と、時系列の変化で見るのが基本
  • ROE・ROAは資本・資産に対する割合で、利益率とは別物(デュポン分解でつながる)

利益率は、損益計算書の利益を「割合」で見ることで、会社の効率を同業他社と比べられるようにする指標です。PLの読み方とあわせて理解すると、決算書がぐっと立体的に見えてきます。

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この記事を書いた人

偏差値40の高卒。社会に出てから発達障害と診断され、人生を変えようと簿記に挑戦するも、3級で4回不合格と挫折続き。それでも諦めずコツコツ続けた結果、簿記の最高峰・日商簿記1級(4回目で合格)と全経簿記上級に合格。2026年6月には証券アナリスト(CMA)第1次試験にも一発合格しました。

「低偏差値でも、コツコツ続ければ受かる」を信条に、簿記1級・証券アナリスト・財務分析の勉強法と合格体験を、このブログとKindle書籍で発信しています。

資格:日商簿記1級/全経簿記上級/証券アナリスト(CMA)第1次レベル試験 合格(2026年6月)

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