「簿記1級って、ノートを作ったほうがいいの?」「みんなどんなノートを作ってるの?」——そんな方へ。
偏差値40から 4回受験で簿記1級に合格した私が、実際に効いたノートの作り方を、正直に解説します。先に結論を言うと、時間をかけたキレイなまとめノートは作りませんでした。代わりに作ったのは「間違いノート」。理由もふくめて、順番にお話しします。
- キレイな“まとめノート”は基本いらない(時間のわりに点が伸びない)
- いちばん効くのは 間違いノート(間違えた問題と原因を記録してつぶす)
- ノートは“作る”より“見返して使う”。過去問とセットで効く

そもそも簿記1級にノートは必要?
結論から言うと、教科書を書き写すような立派なまとめノートは、簿記1級では必要ありません。むしろ、作りこみすぎは危険です。
理由はシンプルで、簿記1級は手を動かして問題を解けるかが勝負 だから。ノートをキレイにまとめても、それは“作業”であって“演習”ではありません。私も最初はまとめノートを作りかけましたが、時間ばかりかかって点が伸びず、途中でやめました。
ぶんぶんノート作りに満足して、勉強した気になるのがいちばん危ない。手を止めて書き写すより、1問でも多く解くほうが効くんだ。
簿記1級で作るべきノートは3種類
とはいえ、ノートがまったく不要なわけではありません。目的をしぼった3種類だけ作れば十分です。
| ノートの種類 | 役割 | 作りこみ度 |
|---|---|---|
| 間違いノート | 間違えた問題と原因を記録して、つぶす(最重要) | シンプルでOK |
| 論点整理メモ | ごちゃつく論点を、自分の言葉で短く整理 | ほどほど |
| 公式・仕訳メモ | 忘れやすい公式や仕訳を、一覧でサッと見返す | 最小限 |
この中でも、いちばん大事なのが 間違いノート です。次で作り方を説明します。
最重要:間違いノートの作り方(4ステップ)
間違いノートは、「同じミスを二度としない」ためのノートです。豪華にする必要はなく、シンプルでかまいません。
間違えた内容を書く
間違えた問題について、何を間違えたかを1〜2行で書きます。
原因を書く
なぜ間違えたか(例:仕訳の向きを逆にした、論点を勘違い)まで掘り下げます。
正しい手順をメモする
正しい考え方・手順を、自分の言葉で短くメモします。
後日もう一度解く
数日後にノートを見返し、同じ問題をもう一度解いてつぶします。
ポイントは、原因まで掘り下げること。「ケアレスミス」で済ませず、「どこで・なぜ間違えたか」まで踏み込むと、対策が打てます。私は工業簿記・原価計算を35回分、商業簿記・会計学を14回分くらい解きましたが、その間ずっとこの間違いノートで弱点をつぶし続けました。



間違いノートって、キレイに作らなくていいんですか?



うん、走り書きでOK。見るのは自分だけだからね。大事なのは『見返して、もう一度解く』こと。作って終わりにしないのがコツだよ。
やりがちなNGノート
時間を無駄にしやすい、ありがちな失敗を挙げます。
- 教科書を丸写しする(写すだけでは記憶に残らない)
- 色ペンで装飾しすぎる(キレイにするのが目的化してしまう)
- 全範囲をまとめようとする(量が多すぎて完成しない・見返さない)
- 作って満足し、二度と見返さない(ノートは見返してこそ意味がある)
どれも「勉強した気になる」けれど、点には直結しません。ノートは“最小限で作って、何度も見返す”が正解です。
手書きとデジタル、どっちがいい?
これは好みで大丈夫です。それぞれの長所を整理します。
| 手書きノート | デジタル(スマホ・タブレット) | |
|---|---|---|
| 長所 | 図や仕訳を書きやすい・記憶に残りやすい | 持ち運びやすい・スキマ時間に見返せる |
| 向く使い方 | 間違いノート・論点整理 | 公式メモ・通勤中の見返し |
私のおすすめは、間違いノートは手書き、サッと見返す公式メモはスマホ、という使い分けです。スキマ時間に見返せると、忙しくても勉強が止まりません。
ノートは「過去問」とセットで効く
間違いノートが力を発揮するのは、過去問演習と組み合わせたときです。流れはこうです。
過去問・問題集を解く
まずは手を動かして、過去問や問題集を解きます。
間違いを記録する
間違えたところを、間違いノートに記録します。
見返して解き直す
後日ノートを見返し、その問題をもう一度解きます。
次へ進む
解けるようになったら、次の過去問へ進みます。
この「解く→間違いを記録→つぶす」のループが、いちばん点が伸びる勉強法です。過去問の使い方そのものは、別記事で詳しく解説しています。
よくある質問(FAQ)
- 簿記1級にまとめノートは必要ですか?
-
基本的に不要です。教科書を書き写すようなまとめノートは時間のわりに点が伸びません。手を動かして問題を解くことを優先し、ノートは間違いノートなど目的をしぼったものだけ作るのがおすすめです。
- 間違いノートには何を書けばいいですか?
-
間違えた問題・その原因・正しい考え方の3つを、1〜2行で短く書きます。豪華にする必要はなく、後日見返して同じ問題をもう一度解くことが大切です。
- ノートは手書きとデジタルどちらがいいですか?
-
好みで大丈夫です。図や仕訳を書く間違いノートは手書き、通勤中に見返す公式メモはスマホ、と使い分けると効率的です。
- 色ペンでキレイにまとめたほうが覚えられますか?
-
装飾に時間をかけすぎると、キレイにすること自体が目的になりがちです。色は最小限にして、その時間を1問でも多く解くことに使うほうが、点には直結します。
- ノートを作る時間がもったいない気がします
-
その感覚は正しいです。だからこそ、まとめノートは作らず、間違いノートだけにしぼります。作る時間を最小限にして、見返して解き直す時間を増やすのがコツです。
まとめ:簿記1級のノートは「間違いノート」だけでいい
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- キレイなまとめノートは作らない(時間のわりに点が伸びない)
- 作るのは3種類だけ。中心は間違いノート
- 間違いノートは“原因”まで書き、後日もう一度解く
- 色ペン・丸写し・全部まとめる、はやりがちなNG
- ノートは過去問とセット。解く→記録→つぶすのループで伸びる
ノートは、キレイに作るものではなく、弱点をつぶす道具です。最小限で作って、何度も見返す。これだけで、勉強の効率はぐっと上がります。コツコツが勝つコツです。



間違いノートの使い方も含めた勉強の進め方は、Kindle本『日商簿記1級勉強法【改訂版】』にまとめたよ。偏差値40・4回目で合格した過程を書いたから、よかったら。















