「証券アナリスト(CMA)って、取っても意味ないんじゃない?」「やめとけって聞くけど本当?」——そんな疑問を持つ方へ。
偏差値40の高卒で数字も得意ではない私が、働きながら証券アナリスト第1次レベル試験に合格した経験から、「証券アナリストは意味があるのか」を、メリットも将来性も、そして年収の現実も含めて正直にお伝えします。先に結論を言うと、使い方しだいで価値が大きく変わる資格です。
- 独占業務がないので「資格だけで食える」タイプではない
- だが 金融・財務を体系的に学べる価値は大きい(私はこれを目的に取りました)
- 年収アップは資格単体ではなく、実務・職種とセットで効く
そもそも証券アナリスト(CMA)とは?
証券アナリスト(CMA)は、日本証券アナリスト協会が認定する、金融・投資のプロ向けの資格です。第1次・第2次レベル試験があり、1次は「証券分析とポートフォリオ・マネジメント」「財務分析」「経済」の3科目で構成されます(米国のCMAとは別の資格です)。
難易度や合格率の詳しい話は、別記事にまとめています。レベル感が気になる方はこちらもどうぞ。
なぜ「証券アナリストは意味ない・やめとけ」と言われるのか
まず、ネガティブに言われる理由を正直に挙げます。たしかに当たっている部分もあります。
- 独占業務がない(その資格がないとできない仕事がない)
- 必須資格ではない(金融業界でも、配属や昇進の絶対条件ではないことが多い)
- 取っただけでは年収は上がらない(実務とセットで初めて効く)
つまり「持っているだけで人生が変わる」タイプの資格ではありません。ここを誤解すると「意味ない」と感じてしまいます。でも、見方を変えると大きな価値があります。
それでも証券アナリスト(CMA)を取るメリット
証券アナリストの本当の価値は、肩書きよりも「中身(学べること)」にあります。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 金融・財務を体系的に学べる | 証券評価・ポートフォリオ理論・財務分析・経済を一通り学べる |
| 企業を“数字”で読む力がつく | 財務分析の知識が、実務でも投資でも判断の土台になる |
| 金融業界での信頼のシグナル | 金融のプロ向け資格として一定の評価。学ぶ意欲の証明にもなる |
| 散らばる金融知識を整理できる | 独学だとバラバラになりがちな知識を、体系立てて学べる |
特に大きいのが、金融・財務を体系的に学べること。バラバラに勉強しがちな証券評価・財務分析・経済を、一つの軸でまとめて学べます。これは独学ではなかなか得られない価値です。
証券アナリスト・簿記1級・FPはどう違う?
「お金まわりの資格」としてよく比較される3つを、領域と目的で整理します。重なる部分もありますが、ねらいが違います。
| 資格 | 主な領域 | 向いている目的 |
|---|---|---|
| 証券アナリスト(CMA) | 証券分析・ポートフォリオ・財務・経済 | 金融・投資のプロ。企業を数字で分析したい |
| 日商簿記1級 | 会計・原価計算 | 経理・会計の実務、会計の深い理解 |
| FP(ファイナンシャルプランナー) | 家計・保険・税・年金 | 個人のお金の相談・ライフプラン設計 |
ざっくり言うと、簿記1級は「会社の会計を読む・作る」、証券アナリストは「会社や証券を分析・評価する」、FPは「個人のお金を設計する」。私は簿記1級で会計の土台を作ってから証券アナリストに進み、財務分析でその土台がそのまま活きました。
証券アナリストが「活きる人・活きにくい人」
意味があるかどうかは、結局その人の状況によります。正直に分けます。
活きる人
- 金融(銀行・証券・運用・保険)で働く人・目指す人
- 財務・経営企画など、数字で判断する仕事の人
- 企業分析や投資を、雰囲気でなく数字でやりたい人
- 簿記の次に、金融・ファイナンスへ進みたい人
活きにくい人
- 会計・金融とまったく関係のない職種の人
- 資格手当や“即・年収アップ”だけが目的の人
将来性:AI時代に証券アナリストの知識は残るか
「AIがやるなら勉強しても無駄では?」と思うかもしれません。たしかに計算やデータ処理はAIが得意です。でも、残るのは“数字の意味を理解して判断する力”です。
財務やファイナンスの考え方そのものは、流行り廃りのない土台です。AIに正しく指示を出し、出てきた数字を読み解くためにも、自分の中に判断軸があるかどうかで差が出ます。
※この記事は特定の投資や銘柄をすすめるものではありません。あくまで「自分で数字を読む力」を養う土台としての話です。
私が証券アナリスト1次を受けた理由(正直な体験)
私が受けた動機は、はっきりしていました。コーポレートファイナンスを市販の本で独学していたのですが、どうしても理解できない箇所があって、「これは体系的に学べる資格で取り組もう」と思ったのがきっかけです。
受験生簿記1級を持っているなら、証券アナリストはスムーズでしたか?



財務分析は簿記1級の知識がそのまま効いて、最初から得意科目にできたよ。逆に経済は苦手で苦労した。簿記の延長でファイナンスまで世界が広がった感覚は、取って本当に良かったと感じてる。
働きながら約1年で、1次の3科目に合格できました。具体的な勉強法やスケジュールは、合格体験記にまとめています。
正直なところ、年収は上がる?
いちばん気になるところを、正直に書きます。証券アナリストを取れば年収が上がる、とは断言できません。年収は職種・実務経験・会社の制度しだいで、資格単体で決まるものではないからです。
一方で、金融の専門職では「証券アナリストの知識がある」ことが評価材料になる場面はあります。大事なのは、資格を入口にして実務でどう使うか。資格は持っているだけでなく、活かして初めて価値になります。
よくある質問(FAQ)
- 証券アナリストは意味がないですか?
-
独占業務がないので「資格だけで食える」タイプではありません。ただ、金融・財務を体系的に学べる価値は大きく、使い方しだいで十分に意味があります。
- 証券アナリストを取ると年収は上がりますか?
-
資格単体では上がりません。年収は職種・実務・会社の制度しだいです。ただし金融の専門職では評価材料になることがあり、実務とセットで効いてきます。
- 簿記1級と証券アナリストはどちらが役立ちますか?
-
目的によります。会計の土台なら簿記1級、証券評価やポートフォリオまで広げたいなら証券アナリストです。私は簿記1級→証券アナリストの順で、相乗効果を感じました。
- 1次だけの合格でも意味はありますか?
-
あります。財務分析・証券分析・経済の基礎を体系的に学べた時点で、実務や投資の見方が変わります。なお、CMAの称号を名乗るには2次合格と実務要件が必要です。
- 証券アナリストは独学で取れますか?
-
可能ですが範囲が広いので、私は通信講座とAIを併用しました。詳しくは合格体験記の記事をご覧ください。
まとめ:証券アナリストは「使い方しだい」で意味が決まる
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 独占業務がないので「資格だけで食える」資格ではない
- 金融・財務を体系的に学べる価値は大きい
- 年収は資格単体でなく、実務・職種とセットで効く
- 金融を目指す人・数字で判断したい人には十分に意味がある
- AI時代でも「数字を読み解く力」は残る
「意味ない」と切り捨てるのはもったいない資格です。目的が金融・ファイナンスにあるなら、学ぶ価値は十分にあります。



証券アナリスト1次の勉強法は、Kindle本『数字が苦手でも一発合格 証券アナリスト1次』にまとめたよ。偏差値40から働きながら一発合格した過程を全部書いたから、これから受ける人はよかったらどうぞ。







