簿記1級の次は税理士・公認会計士?受験資格・進む順番を4回受験者が解説

「簿記1級を取った(取りそう)。次は税理士や公認会計士を目指せるの?」「簿記1級があると受験で有利になる?」——そんな方へ。

偏差値40から 4回受験して簿記1級に合格した私が、簿記1級が税理士・公認会計士にどうつながるかを、受験資格の正確な仕組みまで整理して解説します。先に大事なことを言うと、簿記1級は両方の 強い土台 になりますが、「取れば自動的に免除される」わけではない ので、そこを正しく理解しておきましょう。

この記事の結論
  • 税理士:簿記1級は税法科目の『受験資格』になる(会計科目は今は誰でも受験可)
  • 公認会計士:受験資格は不要(誰でも受験できる)。簿記1級は財務会計論の土台
  • 簿記1級は両方の土台になるが、「科目免除」ではない(よくある誤解)
  • 学んだ範囲(商業簿記・会計学)が、次の試験の会計科目で活きる
簿記1級は税理士・公認会計士への土台の図。簿記1級(会計の土台)から、税理士は税法科目の受験資格になる(会計科目は誰でも受験可・簿記論や財務諸表論と範囲が重なるが免除ではない)、公認会計士は受験資格は不要(誰でも受験でき、財務会計論の土台になる)。会計分野は有利だが税法・監査・企業法などは新しく学ぶ
目次

簿記1級は税理士・会計士にどうつながる?

簿記1級で学ぶ商業簿記・会計学は、税理士・公認会計士の試験で問われる「会計」の土台そのものです。だから簿記1級の知識は、次の挑戦でそのまま活きます。

ただし、つながり方は税理士と会計士で違います。税理士では『受験資格』として、会計士では『学習の土台』として 効いてきます。順番に見ていきましょう。

ぶんぶん

簿記1級は『会計のパスポート』みたいなもの。次の試験で1から会計をやり直す必要がなくなるのが、いちばん大きいんだ。

税理士:簿記1級は「税法科目の受験資格」になる

税理士試験は、会計科目(簿記論・財務諸表論)と税法科目(法人税法・所得税法など)に分かれています。ここで受験資格の扱いが違います。

  • 会計科目(簿記論・財務諸表論)は、2023年から受験資格が不要になり、誰でも受験できる
  • 税法科目は、受験資格が必要。日商簿記1級の合格者は、この受験資格を満たす

つまり簿記1級は、税法科目に進むための受験資格 として効きます(学識や職歴で満たす方法もありますが、簿記1級は「資格による受験資格」の代表です)。

ここで よくある誤解に注意。簿記1級があっても、税理士試験の会計科目(簿記論など)が 免除されるわけではありません。あくまで「受験資格」であって「科目免除」ではない、という区別が大切です。

受験生

簿記1級を持っていれば、簿記論は受けなくていいんですか?

ぶんぶん

そこは勘違いしやすいところ。簿記1級は『受験資格』であって『科目免除』ではないんだ。簿記論は受ける必要があるよ。ただ、範囲が重なるから学習はかなりラクになる。

公認会計士:受験資格は不要、でも簿記1級が土台になる

公認会計士試験には、そもそも受験資格がありません。学歴や年齢に関係なく、誰でも受験できます。

だから簿記1級は「受験するために必要」ではありません。でも、会計士試験の短答式で問われる 財務会計論は、簿記1級の商業簿記・会計学と大きく重なります。簿記1級で土台ができていれば、会計士の会計分野にスムーズに入っていけます。難易度そのものの比較は、別記事で詳しく解説しています。

簿記1級・税理士・会計士の関係を整理

ここまでを表にまとめます。受験資格や制度は変わることがあるので、最終的には必ず公式情報で確認してください。

項目税理士公認会計士
受験資格会計科目は不要/税法科目は必要(簿記1級でクリア)不要(誰でも受験できる)
簿記1級の役割税法科目の受験資格+簿記論などの土台受験には不要だが財務会計論の土台
試験の形式科目合格制(1科目ずつ・合格は生涯有効)短答式+論文式
簿記1級と重なる範囲簿記論・財務諸表論財務会計論
簿記1級から見た税理士・公認会計士の関係(受験資格は年度で変わるため必ず公式で確認を)

ポイントは、簿記1級はどちらにとっても『会計の土台』 になること。税理士では受験資格としても効く、という違いを押さえておきましょう。

簿記1級からどう進む?(現実的な順番)

簿記1級を取った後、税理士・会計士へ進むときの現実的なステップを整理します。

STEP

簿記1級で会計の土台を固める

商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算をひと通り身につけます。ここが次の試験の会計分野にそのまま活きます。

STEP

目指す資格を決める(税理士か会計士か)

科目合格制でコツコツ進めたいなら税理士、短期集中で会計のプロを目指すなら会計士、と性質が違います。働き方や生活に合うほうを選びます。

STEP

会計科目から着手する

税理士なら簿記論・財務諸表論、会計士なら財務会計論から。簿記1級と範囲が重なるので、ここはアドバンテージを活かせます。

どちらに進むか迷うなら、自分の生活スタイル(働きながらか、専念できるか)で考えるのがおすすめです。2級・1級からの進路全体は、別記事でも整理しています。

簿記1級が活きる「重なる範囲」

簿記1級の学習が、次の試験のどこで活きるかを具体的に見ておきましょう。

  • 税理士の 簿記論:簿記1級の商業簿記と大きく重なる
  • 税理士の 財務諸表論:会計学(理論)の土台が活きる
  • 会計士の 財務会計論:商業簿記・会計学の知識がそのまま土台になる

一方で、税理士の税法科目や、会計士の監査論・企業法などは簿記1級の範囲外です。「会計分野は有利、それ以外は新しく学ぶ」 と考えておくと、計画を立てやすくなります。

よくある質問(FAQ)

簿記1級があると税理士試験は有利ですか?

有利です。税理士の税法科目は受験資格が必要で、日商簿記1級の合格者はその受験資格を満たします。また会計科目の簿記論・財務諸表論は範囲が重なるため、学習がかなりラクになります。

簿記1級があれば税理士の簿記論は免除されますか?

免除されません。簿記1級は『受験資格』であって『科目免除』ではない点に注意が必要です。簿記論は受験する必要がありますが、範囲が重なるため有利に学習を進められます。

公認会計士は簿記1級がないと受験できませんか?

受験できます。公認会計士試験には受験資格がなく、誰でも受験可能です。簿記1級は受験の必須条件ではありませんが、財務会計論の土台として大きく役立ちます。

簿記1級・税理士・会計士はどの順で目指すべきですか?

一般的には簿記1級で会計の土台を固めてから、税理士か会計士へ進みます。科目合格制でコツコツ進めたいなら税理士、短期集中なら会計士、と性質が違うので生活スタイルで選ぶとよいです。

簿記1級の知識はどこまで活きますか?

会計分野(税理士の簿記論・財務諸表論、会計士の財務会計論)で大きく活きます。一方、税法科目や監査論・企業法などは範囲外なので、新しく学ぶ必要があります。

まとめ:簿記1級は税理士・会計士への強い土台

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 税理士:簿記1級は税法科目の受験資格になる(会計科目は誰でも受験可)
  • 公認会計士:受験資格は不要。簿記1級は財務会計論の土台
  • 簿記1級は両方の土台だが「科目免除」ではない(重要)
  • 会計科目は範囲が重なるので、学習を有利に進められる
  • 税法・監査・企業法などは範囲外。新しく学ぶ前提で計画を

簿記1級は、それ自体が立派なゴールであると同時に、税理士・会計士という次の扉を開く土台にもなります。どちらに進むにしても、簿記1級で固めた会計の基礎は一生モノ。あなたの次の挑戦を応援しています。

ぶんぶん

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この記事を書いた人

偏差値40の高卒。社会に出てから発達障害と診断され、人生を変えようと簿記に挑戦するも、3級で4回不合格と挫折続き。それでも諦めずコツコツ続けた結果、簿記の最高峰・日商簿記1級(4回目で合格)と全経簿記上級に合格。2026年6月には証券アナリスト(CMA)第1次試験にも一発合格しました。

「低偏差値でも、コツコツ続ければ受かる」を信条に、簿記1級・証券アナリスト・財務分析の勉強法と合格体験を、このブログとKindle書籍で発信しています。

資格:日商簿記1級/全経簿記上級/証券アナリスト(CMA)第1次レベル試験 合格(2026年6月)

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