簿記1級の商業簿記・会計学のコツ|広い範囲の攻略法を4回受験者が解説

簿記1級の商業簿記・会計学のコツを4回受験者が解説のアイキャッチ

「簿記1級の商業簿記・会計学は範囲が広すぎる…」「何から手をつければいいの?」——そんな方へ。

偏差値40から 4回受験で簿記1級に合格した私が、商業簿記・会計学(以下、商会)のコツを解説します。商会は工業簿記・原価計算と違って 論点が多く、範囲がとても広い のが特徴。だからこそ、全部やろうとせず「頻出から固める」のが攻略のカギです。

この記事の結論
  • 商会は 範囲が広く論点が多い=全部を完璧にしようとすると失敗する
  • 頻出論点を優先 し、仕訳は「なぜそうなるか」まで理解する
  • 深追いしすぎない。捨ててよい細かい論点も見極める
商業簿記・会計学の頻出論点を優先度順に並べた図。連結会計(最重要)、税効果・企業結合、退職給付・リース、有価証券・減損。範囲が広いので出やすい論点から固める
目次

商業簿記・会計学とは(前半90分・各25点)

簿記1級は、前半90分の「商業簿記・会計学」と、後半90分の「工業簿記・原価計算」に分かれます。商会は商業簿記25点+会計学25点の計50点。配点の半分を占めます。

商業簿記は仕訳や財務諸表の作成が中心、会計学は理論(言葉での説明)も問われます。そして 各科目40%(10点)未満は足切り で不合格。合計70点を取れても、商会のどちらかが10点未満だと落ちます。

工原との違い:範囲が広く、点が読みにくい

工業簿記・原価計算は論点が絞られていて、反復すれば点が安定します。一方の商会は、論点の数がとても多く、毎回どこが出るか読みにくいのが特徴です。

だから商会は、全部を完璧にしようとすると、いつまでも仕上がりません。広く浅く全部やるのではなく、出やすい論点を優先して、確実に取れる状態を作る——これが商会の正しい戦い方です。

ぶんぶん

工原は『反復で固める』、商会は『出るところを優先して固める』。同じ簿記でも、戦い方が違うんだ。商会で完璧主義になると沼にハマるよ。

コツ①:頻出論点を優先する(全部やろうとしない)

商会で最初にやるべきは、出やすい論点から固めることです。すべてを同じ熱量でやると、時間が足りなくなります。

頻出の論点ざっくり何の話優先度
連結会計親会社・子会社をまとめて1つの会社として見る最重要(別記事で解説)
税効果会計会計と税務のズレを調整する頻出。仕訳の型を覚える
企業結合・事業分離会社の合併・分割を会計で表す頻出。パターンを押さえる
退職給付・リース将来の支払いを今の数字に反映する頻出。計算の流れを固める
有価証券・減損保有資産の価値の変動を反映する基礎〜頻出。確実に取る
商業簿記・会計学の頻出論点。範囲は広いが、出やすいところから固めるのが鉄則

なかでも 連結会計 は出題の中心で、配点も大きい最重要論点です。連結は奥が深いので、別記事で詳しく解説しています。

コツ②:仕訳は「なぜそうなるか」まで理解する

商会は論点が多いぶん、丸暗記では対応しきれません。少しひねられると、暗記だけでは手が止まります。

だから、仕訳を覚えるときは 「なぜこの仕訳になるのか」という理由 までセットで理解しましょう。理由が分かっていれば、初見の問題でも応用できます。私は商会を14回分くらい反復しましたが、ただ覚えるのではなく「理由」を意識したことで、本番でも対応できました。

受験生

仕訳を覚えても、ちょっと形が変わると解けなくなります…

ぶんぶん

それは“暗記だけ”になっているサイン。なぜその勘定が動くのか、理由まで分かると、形が変わっても解けるようになるよ。

会計学(理論)の対策

会計学では、計算だけでなく、言葉で説明する理論問題も出ます。ここを苦手にする人は多いですが、対策はシンプルです。

  • 頻出の用語・考え方を、自分の言葉で説明できるようにする
  • 計算とセットで理解する(理論だけ丸暗記しない)
  • 過去問で問われ方に慣れる(聞かれ方のパターンは限られる)

理論は身構えがちですが、計算で理解した内容を言葉にできれば十分に戦えます。計算と切り離さず、セットで押さえるのがコツです。

深追いしすぎない(捨て論点の見極め)

商会は範囲が広いので、すべてを完璧にするのは現実的ではありません。むしろ、深追いしすぎは危険です。

  • 1つのマイナー論点に何時間もかける(コスパが悪い)
  • 出題頻度の低い論点まで完璧にしようとする(時間切れになる)
  • 難問が解けないと落ち込む(みんな解けない問題は気にしない)

大事なのは、出やすい論点を確実に取り、難しすぎる論点は割り切る こと。満点ではなく合格点を取りにいく意識が、商会では特に効きます。

過去問+工原とのバランス

商会の仕上げも、やはり過去問の反復です。頻出論点を中心に、何度も繰り返して問われ方に慣れましょう。

そして忘れてはいけないのが、後半の工業簿記・原価計算とのバランス。商会で深追いしすぎると、工原の対策がおろそかになります。両方で足切りを超え、合計70点を取る——この全体設計が大切です。

よくある質問(FAQ)

商業簿記・会計学はどこから勉強すればいいですか?

頻出論点からです。連結会計・税効果会計・企業結合・退職給付・リースなど、出やすいところを優先して固めます。範囲が広いので、全部を同じ熱量でやろうとしないことが大切です。

範囲が広すぎて終わりません。どうすれば?

全部を完璧にしようとしないことです。出やすい論点を確実に取り、頻度の低い論点は割り切る。満点ではなく合格点を狙う意識に切り替えると、仕上がりが早くなります。

仕訳を覚えてもすぐ忘れます。

丸暗記になっている可能性があります。仕訳は「なぜそうなるのか」という理由までセットで理解しましょう。理由が分かれば、形が変わった問題にも応用できます。

会計学の理論が苦手です。

計算と切り離して丸暗記しているのが原因のことが多いです。計算で理解した内容を、自分の言葉で説明できるようにすると、理論も解けるようになります。

商会と工原はどちらを優先すべきですか?

迷ったら、パターンが決まっていて安定しやすい工原を先に固めるのがおすすめです。商会は範囲が広いぶん仕上げに時間がかかるため、工原で得点源を作ってから取り組むと戦略を立てやすくなります。

まとめ:商会は「出るところを優先」して合格点を狙う

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • 商会は前半90分・各25点。論点が多く範囲が広い
  • 全部を完璧にせず、頻出論点を優先して固める
  • 仕訳は「理由」まで理解する(丸暗記しない)
  • 会計学の理論は、計算とセットで自分の言葉に
  • 深追いしすぎない。合格点を狙い、工原とのバランスも取る

商会は範囲が広く手強い分野ですが、「出るところを優先する」と決めれば、ぐっと攻略しやすくなります。満点ではなく合格点を狙って、コツコツ進めましょう。

ぶんぶん

商会の優先順位のつけ方も含めた勉強法は、Kindle本『日商簿記1級勉強法【改訂版】』にまとめたよ。偏差値40・4回目で合格した過程を書いたから、よかったらどうぞ。

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この記事を書いた人

偏差値40の高卒。社会に出てから発達障害と診断され、人生を変えようと簿記に挑戦するも、3級で4回不合格と挫折続き。それでも諦めずコツコツ続けた結果、簿記の最高峰・日商簿記1級(4回目で合格)と全経簿記上級に合格。2026年6月には証券アナリスト(CMA)第1次試験にも一発合格しました。

「低偏差値でも、コツコツ続ければ受かる」を信条に、簿記1級・証券アナリスト・財務分析の勉強法と合格体験を、このブログとKindle書籍で発信しています。

資格:日商簿記1級/全経簿記上級/証券アナリスト(CMA)第1次レベル試験 合格(2026年6月)

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